血液検査で血糖値とHbA1c(約2ヶ月間の血糖値の指標)を測ります。その数値が著しく高く診断基準に合致した場合や、合併症や自覚症状が現れているとこの検査だけで糖尿病と診断されることがあります。
糖尿病が疑われるが上記の検査だけでは診断がつかないことがあります。食後の高血糖など、隠れ糖尿病が疑われる場合には、75gOGTTという検査方法があります。
75gOGTTは、サイダーのような飲み物を飲んで血糖値やインスリン分泌量を測定し、診断基準を満たすと、糖尿病と診断されます。
この検査は、診断するだけではなく、インスリンの分泌力が十分にあるかや、血糖値を下げる反応性が落ちていないかなど、今は糖尿病でなくてもこの先糖尿病になりやすいかといった多くのことがわかり、分析することができます。そうすることで、将来の糖尿病の発症を未然に防ぐ可能性があるので、糖尿病が疑わしい場合には検査を受けることが推奨されています。(病態によっては禁忌で検査ができないこともあります。)
1割負担の方は1/3と考えてください。
その他の疾患、処方、検査によって変わります。
ご不明点あればお気軽にご質問ください。
糖尿病の病態は、2型糖尿病の中でも、人によって千差万別です。
各患者様の病態にあわせて食事療法、運動療法、薬物療法を考慮します。
ライフスタイルやご希望を伺いながら、治療法を選択していきます。
当クリニックでは管理栄養士が複数在籍し、食習慣などを工夫をする治療も積極的に進めています。
現在お使いの薬が、患者様に合っているか、専門医の立場からアドバイスをさせて頂きます。糖尿病薬の進歩により、さまざまな治療法の選択が可能です。セカンドオピニオンとしても、当クリニックをご活用下さい。
従来から使用される
といったものも患者様の病態にあわせてお使いできます。
(患者様の病態によっては、使用しない方が良い場合もあるため、よく病態をチェックして使用します)
従来から使われているインスリン製剤のほか作用時間や効果のピークなど様々な特色あるインスリンが現在では使用可能です。患者様ひとりひとりの病態や、生活のリズムにあったインスリンを選択することが可能です。
また、低血糖のリスクと隣り合わせのインスリンだけではなく、GLP-1作動薬という、単剤で低血糖のリスクが少ない、インスリン分泌の働きを助け食後高血糖の改善をする注射薬も使用可能です。インスリンからの変更で、低血糖がなくなり良好な血糖コントロールを得た方や、併用することで、インスリン量を大幅に減量できた方など、数多く経験しております。
またGLP-1作動薬については週1回の自己注射も可能なため、注射回数が大幅に減らせることもあります。
A.1 最近は多くの種類の内服薬があり多様な治療法の選択が可能です。誰も彼も注射が必要というわけでなく、一人一人の病態やライフスタイルにあった治療を推奨しています。注射薬もここ数年で種類も効能も新しくなり、取り入れやすくなっていることもあるので、内服薬でも注射薬でも患者様が納得した治療法を始められるよう説明したいと思います。
A.2 いいえ、そんなことはありません。インスリンを使用することで依存状態になることはなく、むしろ早期からのインスリン治療は耐糖能(血糖値を安定させる力)を回復させることが報告されています。過去には、インスリンは糖尿病の最後の治療などと考えられていた時代がありましたが、今は逆の考えです。糖尿病を発症するときには、インスリン分泌が落ちた状態になっています。また、インスリンによって血糖値を取り込む内臓たちも能力が落ちた状態になっています。(=糖毒性と言います)
そこで、糖尿病が進行しすぎる前に、早めにインスリン注射を使用し血糖値を正常に戻すことで、糖毒性の解除ができ、インスリン注射を中止したり、注射だけでなく、内服薬も減らせるケースがあります。
※すでに、内因性インスリン(ご自身でのインスリン分泌)が減少しきっている場合には、糖尿病の種類にかかわらずインスリンを継続する必要があります。ただ、中止が難しい場合にも、糖毒性が解除できれば、インスリンの量を減らせるケースがあります。
A.3 いいえ、インスリンの注射が依存状態を作ることはありません。早期のインスリン治療はA.1のような効果があります。
A.4 いいえ、インスリンにはたくさんの種類があり、1日に1—4回など実に様々な種類があります。また、注射薬にはインスリン以外にも種類があり、週1回といったものもあります。
内服薬もたくさんの種類があり、性質や効果、作用の仕方も様々なため、これらを組み合わせることで、無数の治療法を選択することができます。
どうしてもインスリン治療が必要な場合を除けば、注射薬にこだわることなく幅広く治療法を提案することができます。
治療は継続することが何より大切なので、必要十分なストレスの少ない治療法をお勧めします。
A.5 注射に関しては、ほとんどの方が痛みがないとおっしゃいます。恐怖心もやっておられるほとんどの方がないと言われています。実際、針の細さは蚊の差し口とほとんど同じと言われています。
どちらかというと、血糖測定の際の穿刺にストレスを感じられる方はいらっしゃいます。痛みや恐怖以外に、手間についてのストレスが多いようです。
2017年、毎回、針で穿刺しなくても、腕などに取り付けたセンサーにかざすだけで(電車でICカードで乗車するときのように)血糖を測定できる、血糖測定器が販売されました。
それぞれの血糖測定器の長所短所をご説明しますので、使いやすい血糖測定器をご選択ください。
当クリニックでは患者様にあった血糖測定器を選択します。
多くの患者様が血糖測定での指への針刺しに悩んでこられました。
現在、毎回針で刺す必要のない血糖測定器も販売されています。
それぞれの血糖測定器の長所短所をご説明しますので、使いやすい血糖測定器をご選択ください。
時間帯によってインスリンの量を変えたり、低血糖になりそうな時だけ減らしたりと自由にプログラムできます。また食事のたびに針を刺す手間がないため、おやつを食べたとき、パーティなどで時間をかけて食べたときなど、一目を気にせず気軽にインスリン注入ができます。
カーボカウントという方法とあわせることで、そのとき食べたものやそのときの血糖値にあわせて最適なインスリン量を自動計算で注入することができます。
当クリニック医師は、小児から70代の方までインスリンポンプ治療導入の経験があり、積極的にインスリンポンプによる治療を取り扱っています。すでにインスリンポンプをご使用の方で他の地域からお引越しの方は事前に機種名をお知らせいただければ、同じものをご用意しておき初診の日からご利用いただくことができます。